「幹細胞美容プロフェッショナル認定講師」 資格講座INTERVIEW

  • 代表 藤本 剛志
  • 院長 曽 亮文 先生
  • 古賀 由紀子

今回、幹細胞関連の資格取得講座を立ち上げられた理由を教えてください。

藤本:美容業界の経営者様たちから多くのご相談を受けてきていたことがきっかけです。今回の認定資格講座は2年前から構想に取りかかり、2021年1月にようやくリリースすることができました。幹細胞や幹細胞培養上清液に関する市場は数年前から話題になっていますが、特に医療分野では『再生医療』というキーワードの中で注目されてきました。たびたびTV番組やニュースなどで幹細胞治療のことが取り上げられているので、なんとなく「すごそう」「細胞が若返る?」などのイメージを持たれている方も多いのだと思います。当団体にもお問い合わせをいただきました。また、エステサロンや美容室などの美容業界での「幹細胞メニュー」の取り組みも数年前から始まっています。通信販売で化粧品に「幹細胞培養液」を配合した商品が目立つようになってきました。最新の化粧品を展示する美容関連の展示会でも、ほとんどの化粧品メーカーが「幹細胞培養液」配合の商品を開発されているように思います。5年ほど前は一部の、化粧品メーカーの取り扱いでしたが、ここ2年ほどで一気に増加傾向にあります。医療の分野では「幹細胞培養上清液」と呼ぶことが一般的ですが、「幹細胞培養液」が普及していくこと自体は素晴らしいことだと思っています。ただし、一方で様々な問題や課題も生じています。「幹細胞」はあくまでも細胞です。当然ですが「細胞」ですので、医療分野でしか使用されません。いわゆる再生医療の分野で使用されます。

一方で美容業界や化粧品業界では「幹細胞培養液」を使用します。これには細胞は含みません。当団体のセミナーなどに参加される方や、まして美容サロン業界に携わっていらっしゃる方でも「幹細胞」と「幹細胞培養液」の違いが明確に理解されている方が少ないことを知りました。一部と思いたいのですが「この化粧品には幹細胞が入ってるんです!」「幹細胞が入っているので細胞を若返らせてくれますよ」など間違った説明が横行しており、一般消費者が巻き込まれてしまっている場面もあると聞いています。また、幹細胞自体は「脂肪由来」「歯髄由来」「臍帯血由来」「骨髄由来」など細胞を取得する部位によって特徴も変わってきます。幹細胞の持つ特徴が違うのですから、幹細胞を培養することで得られる「幹細胞培養上清液」の特徴も変わってきます。それぞれの特徴を理解することも大切です。これらの知識や最新の情報を習得する環境が整っていないのも実情です。このような実情に問題を感じ、関係者と協議を重ねていく上で、2年がかりでようやく準備が整った次第です。

日本初の美容サロンと医師、医療クリニックの連携とはどのようなサービスになるのでしょうか?

藤本:幹細胞培養上清液をメニューに取り入れられるエステサロンや美容室のサポートに、当団体の協力関係にある医師の力を借りようという発想のサービスです。美容サロンのオーナーさんのお声から構築するきっかけになったのですが、多くの美容サロンはやはりドクター、クリニックと提携したいと考えていらっしゃると耳にします。たとえば一般のお客様が抱える「お肌の悩み」に美容医療業界や美容業界という線引きがあろうはずもありません。お客さまの抱える「お肌の悩み」に適切な方法を提供することが、本来あるべきプロの仕事だと思います。

美容サロンに通われるお客様に適切な施術は医療美容にあったり、医療美容に通われるお客様に適切な施術は美容業界にあるのかもしれません。美容というキーワードで美容医療業界と美容業界が対立しているようにも思います。美容サロンオーナー様からは、「医師監修の幹細胞培養上清液を使用した美容施術」を学びたい、取り入れたい。そして差別化に繋げていきたい。そんなお声が多くあります。また美容サロンで幹細胞培養上清液を体験されたお客様が、美容医療クリニックでの幹細胞培養上清液療法などに興味を持たれるというケースもあるようです。そういう場合に提携ドクターや医療クリニックをご紹介できるスキームがあると大変便利だと、ご要望をいただいておりました。今回の連携はこのような背景を理由に整備していったサービスになります。

『幹細胞美容プロフェッショナル認定講座」『幹細胞美容カウンセラー認定講座』とは、どのような認定資格取得講座になるのか教えてください。

曽:最終的には細分化していくと思いますが、当初はまず2つに分けることにしました。『幹細胞美容プロフェッショナル認定講座』については、1月から認定講師の選定に動き出し、共にスタートアップしていただく認定講師を選定してきました。本講座は最新の情報や知識だけにとどまらず、ドクターや医療クリニックとの提携・連携を円滑に進めていくための講座も取り入れていきます。そのためには「幹細胞培養上清液」だけではなく、「幹細胞」についても広く正確な知識を有していただきたいと考えています。日本だけではなく、近隣各国や世界ではどのような研究がなされているのか。また、最新の再生医療の医療現場での症例を学ぶことで、美容の範疇に限られない見識を身につけていただきます。合格された方は認定講師としての活動を行うためのサポートも行います。活動するエリアで『講師』になっていただけるよう、充実したサポートをしていきます。また、ドクターとの連携を図るうえで「オンライン診療アプリ」の提供も行います。あなたのサロンからオンラインでドクターに診療をしていただけるサービスです。ドクターによる医療監修の幹細胞上培養上清液メニューの取り扱いも可能です。お客様の視覚に訴求するようディプロマの発行、サロン内のPOPなどツールの充実化も図ります。また、ホームページやSNSへ掲載する広告用の素材の提供もサポートします。 

受講された方のメリット(差別化など)を明確にするため、充実したサポートを実現するためにも、こちらの講座は全国で人数を制限しながら展開していきます。『幹細胞美容カウンセラー認定講座』は、できるだけ多くの美容サロン関係者に受講していただきやすいように講座内容を開発しました。まず、幹細胞上培養上清液についての知識を習得していただきます。『講座受講賞証』の発行および、ドクターによる医療監修の幹細胞上培養上清液メニューの取り扱いも可能です。美容業界における幹細胞培養上清液メニューの正しい普及の力になってくださることを期待しています。

医療分野での幹細胞培養上清液は美容分野においてどのような期待をされていますか?

曽:幹細胞上清液で、現在使われているものは一般的に胎盤、臍帯血、歯髄、骨髄、脂肪などの間葉系幹細胞由来がほとんど。簡単にいうと、幹細胞培養上清液とは、これらの細胞を継代で増殖させていく際に細胞から出る数百種類ともいわれる成長因子が培養液中で含有された液体のこと。上清液にはHGF、EGF、PDGF、VEGFなど多くの成長因子が含まれています。中でも、美容業界で一番注目されているのがEGF。EGFは成長ホルモンで肌に影響する。コラーゲンやヒアルロン酸を促進する働きがあります。

幹細胞治療は幹細胞がどのように体内に取り込まれるのですか?

曽:体内に入った幹細胞はトラッピングされてしばらく血液の多い肺に居座ります。そして調子の悪い器官からのシグナルを待つのです。不調の細胞があればその細胞にリリースされていくイメージですね。死滅した細胞に代わったり、弱った細胞の活性化を促進します。人間の老化は血管から始まり動脈硬化など、血管が固くなり血液の運搬ができなくなってきますが、すると臓器の不調につながり体調不良が起きるのです。幹細胞の働きは、血管のインアウトを整えます。それは肌のターンオーバーを整えることになるのです。病気を予防すると同時に肌質の改善にも繋がります。つまり、「美容+病院」が実現でき、お客様がより健康的に美しくあることに繋がっていくと考えています。

幹細胞培養上清液は医療分野でどのような効果が期待されていますか?

曽:私が考える幹細胞培養上清液の使い方の目的は、次のようなものです。

  1. ① アレルギー系の緩和
  2. ② がん治療の副作用で起きる白血球の減少、
      発熱等を抑える
  3. ③ 脊椎損傷、脳神経、心臓病、心筋梗塞の治療として有効
  4. ④ 免疫調整効果
  5. ⑤ 頭髪や頭皮の悩み、肌荒れは特に炎症、傷跡、ニキビ、男性は機能障害、不眠、生理中の肌荒れなどに対しての効果

美容業界に対してどのような期待をされていますか?

曽:女性が美しくなることにおいては、美容業界の皆さんのお力は必要だと常日頃思っています。特に新しいことに取り組んでいくためには女性の力は必要です。幹細胞培養上清液については、誤った情報や使い方が伝わっていかないような、正しい普及に取り組んでくださることを願っています。

曽:古賀さんにお聞きしたいのですが、幹細胞培養上清液はすでに多くのエステサロンで取り入れられているようですが、どのような目的で提供されていますか?

古賀:20代前半の方はニキビ・毛穴のケアとして、20代後半の方はアンチエイジングや肌質改善を目的とするメニューで人気があります。

サロンで取り扱っている上清液についてお聞かせください。

古賀:基本的にメーカーからの資料のみなので詳細は分からないことが多いです。当サロンとしては、肌に対する知識やお悩みの解決方法などは勉強して知識も技術も習得しています。肌トラブルの原因やメカニズムの知識はありますが、幹細胞や上清液に関する知識になると分からないことも出てきたりはします。どこのメーカーのものが良くて、その上清液には何がどのくらい配合されているかの情報があればより安全ですし、お客様も安心してご利用になれると思います。サロンとしてはそういった情報や知識を取り入れていって、ふさわしいものを是非取り入れていきたいと考えています。

幹細胞培養上清液を扱うサロンとしてどのようなことをを望みますか。

古賀:化粧品メーカーさんを含めて、幹細胞や上清液に関する正しい知識を持っている人が少なく感じています。症例も数多くお持ちで専門的に取り組まれている医師やクリニックから学ばさせていただきたいと思っています。

「幹細胞美容プロフェッショナル認定講師」資格講座