2025.07.18
化粧品のブランド寿命が短くなっている理由と対策(化粧品在庫処分)

近年、化粧品ブランドの寿命が短くなっている背景には、SNSの普及やトレンドサイクルの加速により、消費者の関心が移り変わりやすくなっていることが挙げられます。特に若年層では「話題性」や「新しさ」を重視する傾向が強く、一時的に注目を集めてもリピートにつながりにくい状況です。また、人口減D2Cやインフルエンサー発ブランドの乱立により市場が飽和し、ブランド間の差別化が難しくなっていることも、ブランド短命化の要因となっています。これは製造しても売れないで製品在庫が残り、在庫処分しないといけないというリスクもあります。
市場自体はどうなってるか?拡大しているか?縮小しているか?
現在の化粧品市場は、全体としては緩やかに拡大傾向にありますが、成長の質や構造が大きく変化しているのが特徴です。2019年度にはピークを迎え、出荷金額ベースで約 2兆6,480億円となりましたが、その後のコロナ禍(2020〜2021年)によって、2021年度には約1兆3,529億円まで大きく落ち込みました。成熟市場ながら安定した成長が続いており、将来的にも3~4%程度のペースで緩やかな拡大が期待されます。特にアジア市場、なかでも中国や東南アジア諸国の需要増加が市場拡大を牽引しており、日本企業にとってもインバウンドや越境ECが重要な成長ドライバーとなっています。
少子高齢化や物価高、消費マインドの低下により、従来型のマスマーケティングや百貨店チャネル依存のモデルは伸び悩んでいます。代わりに、パーソナライズされた製品、機能性コスメ、クリーンビューティ(環境配慮型)など、特定ニーズに応えるブランドが台頭しています。
また、D2CやSNS主導のブランドが急増し、消費者の購買行動が短期化・細分化。結果として、ブランドの新陳代謝が加速し、ヒット商品が出ても短命に終わる傾向が強まっています。
「市場は拡大しているが、競争は激化し、ブランドに求められる対応力と差別化戦略がこれまで以上に重要」な時代になっているといえるでしょう。
化粧品ブランドの寿命が短くなっている理由
1. 市場の飽和と新規参入の急増
・SNSやD2C(Direct to Consumer)モデルの普及により、小規模でも簡単にブランドを立ち上げられるようになりました。
・毎月のように新ブランド、新製品が登場することで、消費者の目が肥え、飽きるのも早くなっています。
2. トレンド消費の加速
・特にZ世代、ミレニアル世代では「話題性」や「バズ」重視の消費行動が強く、短期間での「使い捨てブランド化」が進行。
・インフルエンサーの一言で人気が出る反面、同じく一言で人気が失われるリスクも大きい。
3. 商品力よりマーケティング優先の傾向
・製品の品質やエビデンスよりも「映え」や「ビジュアル重視」の訴求が先行。
・使い心地や効果が伴わないと、すぐに離脱されます。
4. 製品サイクルが短すぎる
・年間で複数回の新作を出すことで、既存品の魅力がすぐに薄れます。
・結果、リピーター獲得が難しく「一発屋」ブランドが増加。
5. ブランドストーリーや哲学の希薄化
本質的なビジョンや信念が不明確なブランドは、消費者に深く刺さらず、ファンベースが育ちません。
ブランド寿命を延ばすための5つの対策

1. 品質とエビデンスを重視した商品開発
・成分の安全性、効果実証、香り・テクスチャなどの完成度を高め、体感満足度でファンを獲得。
・例:SK-IIの「ピテラ」や、ドクターシーラボの医師監修製品は信頼性でロイヤルユーザーを保持。
2. ブランド哲学・ストーリーの確立と発信
・創業者の思いや開発ストーリー、環境や社会への姿勢など、”共感”を生む背景を明確化。
・例:BOTANISTは「植物と生きる」を軸にブランド理念を一貫して展開。
3. リピート設計とカスタマー育成
・定期購入・会員制・肌診断など、継続購入を促す設計を導入。
・例:ORBISは肌悩みに応じたパーソナライズ提案とアプリ連携で定着を促進。
4. 顧客との“対話型”ブランド運営
・SNSでの双方向コミュニケーション、ユーザー参加型キャンペーン、口コミ活用などでファン化。
・例:meethは創業者がSNSで顧客と直接やり取りし、信頼形成。
5. 短期トレンドより「長期価値」志向へ転換
・SNS映えやインフルエンサー施策は取り入れつつも、「一度使ったら戻れない使用感」や「安心感」を追求。
・ブランドの世界観・パッケージ・成分開示も一貫性を持たせ、資産価値を築いていくことが重要です。
ブランド維持に成功している化粧品ブランド10社とその事例
1. 資生堂(Shiseido)
1872年創業、日本初の西洋式薬局からスタート。独自のスキンケアとメイク技術、会員向け肌診断・教育コンテンツ、オンライン・店舗連携でブランドエンゲージメントを強化し、国内外で長期的に支持されています
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2. SK‑II(エスケーツー)
1980年代に発売されたP&G傘下の高級スキンケアブランド。主力成分「ピテラ」と、洗練された高級イメージを軸にグローバル展開に成功し、今もロングセラー商品多数です。
3. Clé de Peau Beauté
1982年に資生堂が高級ラインとして立ち上げたブランド。ブランド名をフランス語にすることでプレミア感を演出し、世界23地域へ展開。革新とエレガンスの両立により持続しています 。
4. Shu Uemura(シュウウエムラ)
1960年初のクレンジングオイル発売以降、「メイクはアート」と位置づけ独自哲学を構築。創業者の思想を継承しつつ、革新と保守のバランスで高いブランド価値を維持しています 。
5. BOTANIST(ボタニスト)
2015年に誕生したプラント由来系ヘア・スキンケア。SNS・UGC活用・EC主体から、ドラッグストアやバラエティショップ販路拡大を通じて幅広い支持を得て、売上伸長を維持しています。(累計1億個突破)
6. ORBIS(オルビス)
敏感肌向けケアと「飲むスキンケア」提案で知られ、2018年にはリブランディングにより「オルビスユー」が発売初年に460万個突破。以降もデジタル×美容情報発信でブランドを深化させています。
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7. FASIO(ファシオ/コーセー)
もともと成熟世代向けブランドでしたが、2021年に「なじむ、らしさ、つづく。」という新コンセプトで若年層への訴求を強化。SNS導入・EC先行発売で若者のファンを獲得し、ブランドを刷新しました 。
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8. 雪肌精(SEKKISEI/コーセー)
1985年発売のロングセラー。2019年のリブランディングでボトルを無地に近いデザインへ変更、ロゴを小さくしつつ「SEKKISEI」に改名。若年層獲得と環境配慮も踏まえた刷新で再成長を実現しています 。
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9. ドクターシーラボ(Dr.Ci:Labo)
1999年誕生の皮膚科医発ブランド。2020年にブランド創設20周年の節目でグローバル展開に向けたロゴ・パッケージの刷新を実施。ブランドアンバサダー起用や海外販路拡大で継続的に支持を維持しています。
10. meeth(ミース)
日本発D2Cスキンケア。創業者ソンミ氏がタレント出身で、「成分へのこだわり」「ファンとのリアルな関係構築」「SNS・透明性重視」で支持を獲得。コミュニティベースでのブランド維持を実現しています。
まとめ|化粧品在庫処分

ブランド寿命が短くなりがちな背景には、「流行優先」「注目速度の速さ」「品質・科学的根拠の軽視」「保存期間の限界」といった要因があります。
その中で、科学的裏付けのある商品設計、オムニチャネルによるリテンション設計、長期的なブランド哲学、安定した高品質を持つブランドこそ、短命の波に抗い、継続的に支持される可能性が高いです。
こうした目線で商品企画・運営を見直すことで、化粧品・食品のブランドが「一過性」ではなく、「長く愛され続ける存在」に変わっていくことが期待できます。
ハンドクリームは3,000個製造するのに@300で合計90万円で製造できるように参入障壁が低いので、化粧品は企画してOEM製造会社に依頼すればすぐに製品は出来上がってしまうので、安易に始めてしまいますが、市場は厳しくレッドオーシャン。マーケティングコストが必要でビジネスとして成り立たない場合も起こりえますので、商品企画は慎重に行いましょう。
化粧品の在庫を処分したい場合は、化粧品在庫処分サービスを活用ください。
https://beaus.net/retail/


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